実は売上減少の「養命酒」が狙う"起死回生"の秘策 新規事業の名は「くらすわ」…って一体それなに?

「すこやか」という抽象的な価値提案
くらすわは、商品と飲食を提供する「ブランドビジネス」という位置づけでスタートした。コンセプトは、「広げる、すこやかなくらしの輪」。養命酒製造の企業理念である「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」という考えは継承しつつ、あえてライトに言い換えられた言葉だ。その狙いはもちろん、養命酒とは一線を画すことにある。
体重計のメーカーからレストランや食品が生まれた、「タニタ食堂」のようなケースであれば、本来の得意分野を全面に押し出すことができただろう。けれど、生薬を使った飲み物が売りの養命酒製造には、そのイメージで何度も敬遠された経験があった。
「マイナスの先入観を持たれないために、くらすわのブランディングにおいてはとにかく、『おいしさとたのしさ』を第一義に考えました。養命酒のイメージから抜け出して、もっと広く世の健康に貢献できる事業に育てたかった」
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