サブウェイ「ワタミによる買収」が納得しかない訳 「体験型飲食」として実は高いポテンシャルがある

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ある種の「体験型」の店舗として大きな支持を集めているが、このシステムも考えようによっては非常に注文に手間取るものである。

丸亀製麺の外観
消費者側に手間のかかるシステムでありながら、地道な改善によって体験価値を向上させてきた丸亀製麺(筆者撮影)

実際、同社のCX(カスタマー・エクスペリエンス)調査部によれば、こうした列の存在によって、後ろの人から急かされているように感じる、といった声も聞かれたという。

そこで同社は、その解決策として、店頭にメニュー表を置いてメニューを決めた上で列に並んでもらうなどの工夫をしたそうだ。

この事例からは、オーダーシステムのわかりにくさは、ちょっとした工夫で変えることができ、逆にそれを「選ぶ楽しさ」「体験型」として強みに変えることができるということだ。

コンビニやスーパーなどでも、そこそこ美味しいものが手に入り、さらにはウーバーイーツや出前館などで家にいながらさまざまなものを食べることができる時代。リアルな店舗にわざわざ出向く価値が揺らぎ始めている。

そんなとき、さまざまなメニューを自分の思うように頼んでいく「カスタマイズ」は強い訴求力になる。まさに「体験型飲食」の側面が重要なのだ。

元サブウェイファンはどう考える?

その意味でも、適切な対処を施せば、サブウェイのシステムは逆に強い魅力になるのではないか……そんな話をしていたところ、自称・元サブウェイファンのO氏がこんなことを言ってくれた。

「数年前までよくサブウェイに行ってたんです。ヘルシーだし、野菜多めにできるのが良かったんですよね。でもルールが変更されたり、あとは店によって『全然、多めじゃないでしょ』ってこともあって。

フランチャイズなので仕方ないのですが、気持ちが萎えることが多くて、行く機会も減ったんです。大盛り無料である必要は全然なくて、100円とか200円プラスで支払うのですが。

あとは、サブウェイって店員さんがよそってくれるんですけど、個人的には『客が自分で作れる、カスタマイズできる店舗』とかがあってもいいなと思います。ミスドが楽しいのも、自分で取れるからですよね。そういう楽しさを取り入れたら、サブウェイもより体験型の店舗になるし、なにより話題になるんじゃないかなと」

たしかに、サブウェイは体験型の業態になりうるポテンシャルがあるが、その実力はまだまだ発揮できていないのは間違いない。

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