ワタミの「サブウェイ買収」に見る居酒屋の"衰退" コロナを経て、飲み会はすっかり過去の文化に?

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鳥メロ
ワタミのブランドのひとつである「三代目鳥メロ」(筆者撮影)
居酒屋『和民』で一斉を風靡したワタミが、米サブウェイと日本国内でFCを展開する契約を結んだほか、米サブウェイ日本法人を買収したことが大きな話題となった。
新著ニセコ化するニッポンも話題の、気鋭のチェーンストア研究家・谷頭和希氏は、背景には「居酒屋業界の衰退がある」と指摘するーー。

ワタミが、サンドイッチチェーンとして知られるサブウェイを買収し、話題となった。

居酒屋チェーンによる、サンドイッチチェーンの買収という”異色の買収”ということもあって、さまざまな角度から分析する記事が出ている。その中でも、サブウェイが日本市場で伸び悩みを見せていることを語るものが多い。

一方、筆者が気になるのは買収元であるワタミのほうだ。というのも、この買収はワタミにとっても大きな方向転換であり、今後のワタミの姿を占うものだと感じているからだ。それはなぜか?

ワタミ側の事情、そしてサブウェイの今後の展望について触れながら解説しよう。

もはや居酒屋だけの会社ではないワタミ

そもそも、現在のワタミはどのような会社なのだろうか。

2025年3月期上期の決算では、国内外食事業の売り上げが163.7億円で営業損益が6.9億円、一方、宅食事業は売り上げが201.5億円に対し、営業損益が23.4億円となっている。実は、売り上げ・利益ともに宅食事業のほうが上なのだ。

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