知っておくと便利「つらい咳」を止めるツボと食材 漢方に詳しい薬剤師が紹介する咳止め漢方3種

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咳は体の防御反応なので、無理やり止めるのはおすすめできません。根本の原因が解決すれば自然と止まるはずです。

ただ、昨今は新型コロナウイルス感染症を経験して以来、多くの人が「咳」に対して過敏になっています。咳き込むと周りに迷惑をかけてしまうのではないかと不安になりますし、実際に周りの目が気になるという方もいるでしょう。

また、1回の咳で消費されるカロリーは約2キロカロリーですので、だらだらと続くことにより体が消耗してしまうという問題もあります。

今年、咳が多い背景

今の時期になると気温とともに湿度が下がり、空気が乾燥します。

乾燥した空気は気道や肺を刺激しやすく、咳の原因になりやすいです。それだけでなく、気道の防御機能を低下させ、ウイルスや細菌に対する抵抗力も弱まるため、咳が長引くこともあります。

今年は夏が暑く長かったため、体力を消耗し、免疫力が低下している方が目立ちます。漢方の見立てをすると、そういう方の多くは体が脱水傾向(陰虚:いんきょ)になっています。そのため、例年よりも乾燥ダメージを受けやすくなっているようです。

特に今年はマイコプラズマ肺炎という、たんの少ない頑固な咳が長引くのが特徴の感染症が流行していますし、インフルエンザでも咳がしつこく残るケースも増えているようです。さらに、寒暖差が原因で咳や鼻水が出る寒暖差アレルギーも、例年より多い印象です。

このように咳の原因はさまざまですので、原因に則した治療が必要です。

まず、原因となっている病気があれば、それを改善することになります。

例えば、マイコプラズマ肺炎やインフルエンザなどでは、原因となっている病原体やウイルスに対して、有効な抗ウイルス薬や抗菌薬を用います。
アレルギー症状やぜんそくなどで気道に炎症が生じて過敏になっている場合は、炎症を鎮める抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬、ステロイド吸入薬などで対処します。

また、胃食道逆流症という病気で咳が出ることもあります。

胃食道逆流症とは、胃の内容物が食道に逆流し、胃酸で食道が傷つく病気です。食べ過ぎや早食い、食べてすぐ横になる生活習慣などが悪化の原因とされています。日本では10人に1人以上の割合で存在し、増加傾向にあります。この場合、胃酸分泌を抑える治療をします。

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