「人づきあい」長つづきのコツは"放牧スタイル" 「過去の関係性」に執着してもうまくいかない

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人生のステージがズレたときにどうするか? もしも過去の関係性に執着して、「それでも一緒にいる」選択を取ったなら、衝突がつづいてギクシャクしたり、お互いにストレスがたまってしまいます。いつかは取り返しのつかない大きな揉め事に発展するかもしれません。

ぶつからないよう相手に合わせたら、表面的にはうまくいくかもしれないけれど、それは自分を偽るようなもの。きっとすぐにムリが来てしまうと思います。

私は、「この人とは人生のステージがズレたのかも」と思ったときは、スッと離れてみるのが良いと思っています。相手も自分も、変わりつづけています。お互い、体も心も日々変わっているのだから、同じ関係でいつづけられないこともある。

だから、まずは自分の感覚を第一に考えて。合わない関係性に執着するより、今の自分に合う関係性を大切にするほうが、ずっと心地よく、ポジティブな心の状態を保てるはずです。

人づきあいは「放牧スタイル」で

「とはいっても、これまで大事にしてきた関係性を捨てるのはちょっと……」と、困惑した人もいるかもしれません。その気持ちはもっともです。

楽しい想い出がいっぱいの恋人、長く苦楽を共にしてきた仲間、何度もアドバイスをもらってお世話になった恩人……、そんな関係を、いきなり切り捨てるのはちょっと不義理なようにも思えますよね。

でも、私が言いたいのは「古い関係は捨てなさい!」ということではありません。ただ「ちょっと手放してみたらどうですか?」と提案したいんです。

たとえば、片付けのアドバイスとして「いらないモノは捨てましょう。捨てなければ、良いものが手に入ることもありません」とか、恋愛のアドバイスで「古い縁を捨てないと、新しいご縁はありませんよ」といった内容を聞いたことがあると思います。

こんなふうに「捨てる」と言うと、2度と戻ってこない気がしますよね。決して取り返しのつかない選択みたいに思える。だから、「捨てよう」と思うとかなりの勇気がいるんです。「やっぱり捨てたくない!」と執着心が芽生えることにもつながりやすい。

一方、「手放す」だけだったら、もっと気楽に考えられると思いませんか? 一瞬手を離すのに、大げさな覚悟なんていりません。だって、自分にとって必要だと思ったら、また摑めばいいだけだから。

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