加齢による「関節の痛み」引き起こす2種類の筋肉 「使わない」のも「使い過ぎる」のも痛みの原因に

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あなたは筋骨隆々の体になりたいわけではないですよね? 節々の痛みがなくなって、健康寿命が延びることを望んでいることと思います。そうであれば、弱い負荷をたくさんかけるのがベストです。

大人の筋肉にとって大事なのは「焦らない」こと

強い負荷をかけると、逆に関節を傷めてしまうことを肝に銘じてください。若い頃は野球に熱中していたという80代の男性がいます。甲子園には行けなかったけれど、練習すればうまくなる、弱点は克服できる、なにより努力は裏切らないことを学んだそうです。

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ところが社会人になってからは、いつのまにかスポーツから遠ざかってしまったそうです。その代わり夜の付き合い酒が増え、気がつけば、すごいビール腹に……。

これではいけないと一念発起して、定年退職後に近所のスポーツクラブに入会したそうです。昔のスポ根を思い出して筋トレに励んだのですが、数年前に腕がおかしくなって整形外科に行ったところ、腱板断裂だと診断されてしまったとか。

以来、怖くなって、クラブは退会。もう何もしていないそうです。せっかく張り切って筋トレに挑戦したのに、どれほどがっかりされたことでしょうか。

そういう人は珍しくありません。ジムでパーソナルトレーニングを受けて自分を激しく追い込んだら腰を傷めたとか、ベンチプレスで肩鎖関節炎になったとか。腱板断裂もよくあります。

大人の筋肉にとって大事なのは、焦らないこと。筋肉をゆっくり、優しく、少しずつ鍛えていけばきっと良くなります。大丈夫。筋肉は裏切りません。幾つになっても変わります。若いときのスポ根とは違いますが、優しくゆっくり変えていくことはできますよ。

歌島 大輔 日本整形外科学会認定スポーツ医

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うたしま だいすけ / Daisuke Utashima

日本整形外科学会・日本専門医機構認定整形外科専門医。日本整形外科学会認定スポーツ医。1981年生まれ。山形大学医学部卒業後、フリーランス整形外科医として磨き上げ続ける知見とスキルを駆使して、複数の病院で日本全国から来院する肩痛患者の診療を行う。とくに肩関節鏡手術数においては年間約400件と全国トップクラス。 日々の診療・手術のかたわら、YouTube(チャンネル登録者20万人)やSNSでの健康情報発信やオンライン講座なども積極的に展開している。専門領域は、肩関節、肩関節鏡手術、スポーツ医学。

YouTubeチャンネル「すごいエビデンス治療/整形外科医 歌島大輔」
https://www.youtube.com/@d.utashima

歌島大輔公式サイト
https://utashima.com

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