50・60代なら押さえたい新NISA「リスクの取り方」 退職金を「同じ金融商品へ一括投資」は絶対ダメ

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2013 年ごろまでは投資額を割り込むタイミングもありましたが、それ以降は資産を増やすことができています。相場が下落しても慌てて解約せず、積立投資を続け、すでに保有している資産は持ち続けることが大切です。

退職金の運用を焦らない

退職金が入ると、何か有利な商品に投資しなければと思いがちですが、焦りによって失敗しないよう注意が必要です。

老後のお金の不安をなくす50代・60代からの新NISA
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●退職金の運用も基本は同じ

退職金で大きなお金が一度に入った時に、「何か有利な金融商品に入れておかないと、もったいない」と感じる人もいるようです。

しかし、まとまったお金だからといって、なにか特別な金融商品に投資するよりも、これまで紹介してきたような長期積立で分散投資を行うのが堅実な投資方法です。

投資初心者の場合、自分が理解できない商品への一括投資は控えましょう。

●退職金運用プランの落とし穴

よく銀行などで見かけるのが「退職金運用プラン」という、金融商品とセットで金利が優遇される定期預金です。年7%ほどの高金利設定になっていることも多く、一見お得そうですが、いくつか落とし穴があります。

まず、利息で得られる金額よりも、投資信託の購入時手数料が上回ることが多い点です。多くの退職金運用プランの定期預金は3カ月ものですので、300万円を年7%の定期預金にしたとしても、得られる利息は4万1834円です(税引後)。

また、購入時手数料がかかる商品しか適用されない場合がほとんどのため、たとえば300万円で購入時手数料2%の投資信託を購入すると、優遇金利で得られる額よりも多い6万円分が手数料で引かれてしまいます。

また、金利目当てに多額の一括投資をして、相場の悪化の影響を大きく受けてしまっては元も子もありません。退職金を上手く運用しようと焦らず、地道な投資が資産形成の近道と心得ましょう。

老後のお金の不安をなくす50代・60代からの新NISA
(画像:『老後のお金の不安をなくす50代・60代からの新NISA』より)
工藤 将太郎 クレア・ライフ・パートナーズ代表取締役社長

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くどう しょうたろう / Shotaro Kudo

1983年大分県大分市生まれ。西南学院大学経済学部卒業後、日本生命保険相互会社に入社。2012年起業し、株式会社クレア・ライフ・パートナーズを設立、世界一周へ旅立つ。個人投資家の最大の目的は「ライフプランの実現である」という信念のもと、大きな手持ち資金がなくともできる将来対策法や、仕事や子育てが忙しくても継続できる仕組みづくりをサービスの基本とし、今ある手元資金と投資可能期間を最大限に活用した資産形成を推奨する。また、消費者が本来行いたい「比較検討」ができない構造を解決すべく、オールアセットワンストップを掲げ業界の垣根を超えた横断的なサービスを実現。

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