50・60代なら押さえたい新NISA「リスクの取り方」 退職金を「同じ金融商品へ一括投資」は絶対ダメ

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高い利率を謳う金融商品には、必ず高いリスクが潜んでいます。安易に手を出さないよう注意しましょう。

●高い利率の債券・預金の金融商品に注意

新NISA対象商品ではありませんが、金融商品の中には「年6.00%」など、通常の円建ての預金・債券の金融商品では考えにくい高い利率をうたう商品があります。

こうした金融商品の1つとして、外貨建てで運用されていて、為替変動リスクがある商品があげられます。

たとえば外貨預金、外貨建て債券、外貨建て保険などは、高い利率が表示されています。しかし、為替が円高になった場合は高い金利が得られても、元本が目減りすることで、トータルでは損失になることもあります。

高い利率を表示している商品としては、株価連動債券などの特殊な債券があります。特定の株価指数や個別企業の株価が基準となり、指定された期間に株価が一定水準以上であれば、元本と利息が受け取れ、水準を割り込めば元本割れとなる仕組みになっています。

利益は限定されているのに、元本が大幅に減ってしまうリスクがあり、得られる利益の期待値に比べてリスクが高く、お勧めできる金融商品とはいえません。

また、仕組預金という商品もあります。

高利率で元本保証を謳っていますが、満期を金融機関側が状況に応じて決める仕組みになっています。長期保有になる可能性があり、中途解約ができない・できたとしても元本割れとなるリスクがあるため、定期預金のつもりで気軽に預けるのは避けましょう。

資産形成は新NISAの対象商品で、地道に投資して行うことがお勧めです。

株価下落局面での心構え

株式市場の下落により保有資産に評価損が出ても、慌てず落ち着いて対処しましょう。

●株式相場は上昇と下落を繰り返す

図は、1995年から現在までの約30年間の日経平均株価の動きです(※外部配信先ではイラストを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

上昇局面と下落局面を繰り返しながら、概ね上昇トレンドとなっています。ただしこの間、2008年はリーマンショック、2020年はコロナショックによる株価の大幅下落が起こっています。

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