血管の若返りや免疫力UPも「みそ汁」のスゴイ効果 肝臓専門医が解説「具材に何を入れるかがミソ」

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ビタミンEは、血管の細胞膜のダメージを防いで活性酸素の攻撃から守り、動脈硬化を予防します。また、血管内の善玉コレステロールを増やして、血管をサラサラにする働きもあります。これによって健康な血管が蘇り、心臓疾患も予防することができます。

さらに近年の研究により、ビタミンEの抗酸化作用は肝細胞の酸化ストレスを軽減し、脂肪肝の予防・改善に効果があることもわかってきました。

ビタミンEなどの脂溶性のビタミンは、脂に溶けやすい性質があり、油と一緒に摂ることで吸収率が上がります。みそに油を数滴垂らす、みそ炒めにする、ナッツなど脂質が多い食材をプラスするといった調理にすると、効率よくビタミンEを摂取することができるでしょう。

免疫力UP、疲労回復に効くアミノ酸

みそのすばらしい栄養素の1つが、体の中で作ることができない9種類の必須アミノ酸をすべて含んでいるという点です。

アミノ酸はタンパク質のもととなる有機化合物のことで、人間の体は、20種類のアミノ酸から構成されています。タンパク質は私たちの体全体の20%を占めている重要な栄養素。つまり、私たちの体の20%はアミノ酸で作られているといっても過言ではありません。

アミノ酸は体内で生成できるものとできないものがあり、体内で生成することのできない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。

必須アミノ酸は食事から摂取する必要がありますが、必須アミノ酸が1つでも不足すると体の中でタンパク質を作ることができなくなってしまうため、まんべんなく摂取しなくてはなりません。

9種類の必須アミノ酸を毎日まんべんなく食べようとすると、複数の食材をうまく組み合わせていかなければなりませんが、みそ汁を飲めば、それだけですべての必須アミノ酸を摂ることができるというわけです。

アミノ酸が不足してタンパク質が作られなくなると、筋肉や臓器、爪や髪の毛といった体のあらゆる場所に悪影響が現れます。

例えば、筋肉量の低下によって運動機能が低下したり、基礎代謝が落ちて肝臓に脂肪がつきやすくなります。

また、ウイルスや細菌などから体を守る抗体は、免疫細胞から作られています。免疫細胞はタンパク質、つまりアミノ酸から作られているため、アミノ酸が不足すると免疫細胞が減り、ウイルスや細菌に感染しやすくなってしまうおそれがあります。

そのほかにも、皮膚トラブルや、薄毛、抜け毛といった髪のトラブルも発症しやすくなります。

さらに、脳内のドーパミンやセロトニンといったホルモンも、アミノ酸から作られています。アミノ酸が不足してこうしたホルモンが分泌されにくくなると、集中力や思考力が低下してしまうことが考えられます。

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