徹底解説「米国が再びトランプを選んだ」深い理由 日本の繁栄を支えた国際秩序を変える「革命」だ
体制に対する不信感を抱いている
――アメリカ大統領選はトランプ氏の圧勝といっていい形で終わりました。訴訟を山のように抱えている人物がこれだけ勝ってしまうということ自体、なかなかのみ込みにくいですが、どのように見ていますか。
一種の価値観の転倒がアメリカの国民の頭の中で起きていて、訴訟うんぬんは問題じゃないんだということですね。政治、経済をこれまで動かしてきた人々に対する深い不信、あるいは疑念、ちょっと大げさに言うとインチキではないかというような気持ち、そういうものが一挙に噴出している。これがポピュリズム現象ということなんです。
アメリカ人のかなりの部分が今の体制そのものに疑問を持っている。これはもうあえて言えば「革命」に近い。
価値観が変わっていく、あるいは体制そのものに不信感を抱いて、変えようとする。それを選挙を通してやっているわけですが、一時的には2021年1月6日の暴動(大統領選に不正があったと主張するトランプ氏の支持者らが、連邦議会議事堂を襲撃した事件)のようなことも起きたわけですし、かなり流動的なところに差しかかっているんだと考えたほうがいい。
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