怒り、悲しみ…「悪い感情」を押し殺す人の危険 心理学者が提案!「絵文字ゲーム」で感情を育てる
そして、こう自問しましょう。
◎ 最後にその感情を味わったのはいつだったか。
◎ ここで少々時間をとって自分と向き合おう。このエクササイズは、最初に思ったよりはるかに難しいものになるかもしれない。自分の感情を感じ、腹式呼吸をして、自分が大丈夫なことを確かめよう。
◎ さて、絵文字に込めた感情が心地良いものなら、その感情を自分の生活にもっと多く取り入れるために何ができるか考えよう。
◎ それがあまり愉快な感情でなければ、最後にそう感じたときの状況や背景や周囲の人々のことを思い出そう。
この簡単なゲームは、「気づき」から「受容」へ進む助けになるでしょう。なぜなら、自分が選ぶ絵文字と感情バイオームとの間には、いくらか距離があることに気づかせてくれるからです。また、この「受容」の段階では、社会や幼い頃の経験が自らの感情抑制にどう影響したかについて、判断も非難もせずに掘り下げることができます。
もっとも、あなたが「スモール・トラウマによる無感情」という問題を抱えているのであれば、忍耐が必要です。と言うのも、感情バイオームを多様な感情で満たすには、かなり時間がかかるからです。幼い頃から学校でこのことを教えてくれたらいいのに、と私は思います。なぜならこれは生きていく上で最も重要なスキルの1つだからです。
言葉だけでなく……
感情リテラシーについて学校で学ぶことはほとんどなく、文化によっては、人間の感情バイオームを十分に語れるほどのボキャブラリーは存在しません。この点に関して、英語が第一言語か主要な言語である国に住む人々は、かなり不利な立場にあります。英語は他の多くの言語より単語数が多いのに、感情や人間関係に関するボキャブラリーは貧弱なのです。
感情を鮮明に表す語彙のうち、他の言語にあって英語にはないものの数は数百にのぼります。そのいくつかをリストアップしましょう。
言語は世界についての理解と認識を形成するので、人間の感情の全領域を表す語彙を持つことは、スモール・トラウマに取り組むときに大きな助けになります。新しい単語やフレーズを覚えるのも有益ですが、自らの母国語が感情を表現する語彙をあまり持たない場合は、芸術や音楽などの創造的な手段を活用して感情バイオームを育んでもよいでしょう。
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