ただ“一緒に暮らしてきたからこそ、愛情も深くなっていることはわかる”そうだ。
「家族の一員だと思うんです。僕よりもペットを優先する場面が出てくることもあるかと。そこを大きな気持ちで許せるかなというと、自分にとってはハードルが高い」
また、動物アレルギーの人は、ペットを飼っている人を選ばない。これまでペットを飼ったことのない人は、犬や猫が家の中を歩き、ソファーや食事をするテーブルの上に乗ることに衛生面での不安を覚える。
ペットを飼っている人は、ペット好きの人を探さないといけないので、そこで選べる人の範囲が狭まってしまう。
酒好きと下戸はうまくいくのか?
生活習慣の不一致も不成立につながりやすい。例えば、酒好きと下戸の組み合わせはどうなのか、という問題だ。
さとし(47歳、仮名)は、ふみえ(45歳、仮名)とお見合い後、5度ほど会った。さとしは郊外に一軒家を購入していて、その家にもふみえが訪ね、「鍋を一緒につついた」と先日報告を受けていたので、これは成婚も間近だろうと筆者は踏んでいた。
ところが、さとしから「2人で話し合ったのですが、交際を終了することにしました」という連絡が入った。
「私はほぼ毎日お酒を飲むのですが、ふみえさんから『結婚したら、お酒はできるだけ控えてほしい』と言われました」
さらに、小太り気味のさとしに、「食事制限をして、土日は私と一緒にジョギングしましょう」とも提案してきた。
「私の健康を考えてのことですが、その要求が溝になりました。ふみえさんは、まったくお酒を飲まないし、ウォーキングやランニングが趣味。食事や酒を制限されたり、運動を強要されたりしたら、私自身がストレスを感じる。これでは結婚をしてもうまくいかないと思いました」
お酒好きの人のなかには晩酌を楽しみにしている人も少なくない。ところが、お酒を飲めない下戸は、毎晩の晩酌は体を壊す元だと思っている。また飲みながらの食事はどうしても長くなるし、飲むほどに陽気になったり、話がくどくなったり、からんできたりすることに嫌悪を覚える人も多い。
筆者の経験則となるが、お酒好きの人とまったく飲まない人のカップルは、うまくいかないことが多い。
また、実家暮らしは男女ともに問題になることが少なくない。
男性の実家暮らしは、婚活の世界では女性から人気がない。ことに、40代、50代で一度も実家を出たことがない男性は、家事や食事を親に任せている人が多いし、親離れができていない印象を与える。
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