和田秀樹が解説「脳が衰える習慣・活性化する習慣」 試練が訪れやすい高齢者こそ楽天主義を徹底

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前頭葉は新しいものに反応しますから、未知の何かに触れるたびに、どんどん脳にエネルギーをチャージすることができるでしょう。

新しいことへの挑戦は、時に不安も伴うと思います。でも、ちょっと勇気を出してその一歩を踏み出してみることで、脳の若返りのチャンスを得るとともに、今まで知らなかった自分にも出会うことができるのです。

脳を若返らせたいなら、日常に「想定外」のことを増やそう

人間は長い進化の過程において、「なかったことをやろうとすること」によって前頭葉を発達させてきました。

体の大きさや頑丈さといったものに関しては他の生物に劣っている人間が、自然界で生き延びるためには、知恵を働かせ、どんどんやり方を変えていく必要があったのでしょう。

そういった性質を持つ前頭葉は、「想定外のこと」「予測不可能なこと」が起きたときに、その真価を発揮します。つまり、予期していなかったハプニングなどに対応するとき、人の前頭葉は刺激され、鍛えられるということです。

ですから、変化やハプニングを恐れず、毎日を冒険するつもりで過ごしてみてください。行ったことのない場所に行ってみたり、読んだことのないジャンルの本にトライしてみたり……思い切って新規開拓してみましょう。

ずっと同じところに留まっているのは、いわば「精神的な引きこもり」です。ですから日常のなかに、意図的に想定外のことを増やしてみてください。「自分の予想がつかないこと」は刺激的で心をドキドキさせてくれるものですが、同じように脳も刺激を受けるのです。

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