「理不尽」はできるヤツにしかやって来ない カリスマが語る「営業リーダーの条件」
筆者も営業マン時代に、ひとりで、隣の課の目標を超える目標を持たされたり、課長時代に、育てた(見込みをもった)メンバーを突然、隣の課に異動させられたり、また客先に行ったこともない営業素人のメンバーを急に何人も預けられたりなど、この種の理不尽は嫌というほど味わってきました。
こんなとき、筆者を救ったのが、「理不尽はできるヤツにこそ、やってくる」「ピンチはチャンス、チャンスはピンチ」という言葉です。
毎回ピンチを脱するごとに、「私だから、こんな理不尽がやってくるんだ」「力がなければこんな理不尽は与えられまい」「育ったメンバーを与えられてチャンスだと思っているライバルは、達成して当たり前。逆にもし達成できなければ大きなピンチが来る」。そう思うようになっていました。
そして、あることにも気がつきました。「力のない素人が成績を上げるのにはどうすればよいか」「力があるのにスランプに陥る営業マンがいるのはなぜか」など、営業というものを科学し、突き詰めたときにできあがる営業知識というものの存在です。これは、自分の実力を飛躍的に上げるために大いに役に立ちました。
強烈な打ち手の引き出しを作れ!
たとえば、営業マンの力量を測る軸というものを発見しました。
営業マンの力量は、「商談の再現性」と「打ち手のインパクト」で測られます。商談の再現性とは、訪問一つひとつの状況をしっかり説明でき、またそれがどうしてそうなったか、その原因を分析し、解説でき、今後の打ち手によって、どんなことが予想されるかまで言及できることです。ひとつの商談場面を再現しながら評価できるということは、商談をしっかりマネジメントできている証拠となります。
ただ、これだけでは不十分です。営業力は、ひとつずつの打ち手のインパクトの強さによって上下します。人を動かすインパクトの強い打ち手を、連続して打ててこそ、商談成立というところまで運ぶことが可能となります。