仕事で「ChatGPTを使いこなせる」人の「考え方」 成果を出すコツは「型」と「系統」にあり

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次に上司や取引先へ提出する前に間違いがないか「チェック」したり、データから根拠を示す「分析」もできそうです。最後に一連の作業を「プログラミング」で自動化できれば、定期的に行う作業として率化できるでしょう。

図:「型」と「系統」を組み合わせる
図:「型」と「系統」を組み合わせる

ここまで、業務改善の目的を「型」に当てはめて、実際の作業を「系統」として組み合わせる方法を説明しました。一連の流れから、ChatGPTを利用する目的を設定して、該当する業務を効率化するイメージがつかめたと思います。

なお、ChatGPTはつねに新機能の追加や精度向上などが反映されています。従来では実行できなかったり、性能に問題がある用途でも、後日試してみればできるようになっていることもあります。

人とAIの相互補完関係

ここまで挙げたChatGPTによる業務改善ですが、どんな用途であっても簡単に成果が出るとは限りません。ChatGPTの処理結果はプロンプトと呼ばれる命令文によって変化しますし、つねに同じ回答や処理を行うとは限りません。さらに最初は結果の精度が悪かったり、間違っている場合もあるでしょう。そのため、試行錯誤を繰り返すことが前提となります。さまざまなプロンプトや方法を試して、最適な方法を見つけてください。

最適な活用法を発見するコツは、最初から高い完成度を求めないことです。仮にChatGPTによる作業の精度が低くても、足りない部分は人間が支援すれば済みます。従来は人間だけで1時間かかった作業を、すべてChatGPTにやらせる必要はありません。まずは人間とChatGPTによって作業時間を少しでも短くする方法を探ってみましょう。そして試行錯誤の末に、1時間かかった作業が30分になれば、大きな成果となります。

そしてChatGPTを使って業務改善を実現できたら、周囲の人にも勧めてみましょう。あなた以外にもChatGPTや業務改善に関心がある人もいるはずです。

こうして自分以外にも仲間や知見を増やしていきながら、ChatGPTを社内で展開させていくことで、より大きな成果につながるでしょう。

マスクド・アナライズ AIコンサルタント

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AIコンサルタント。
AIスタートアップ社員として、AIやデータサイエンスについてSNSによる情報発信で注目を集める。退職後は独立し、企業におけるChatGPT及び生成AIの導入活用やDX(デジタル・トランスフォーメーション)を支援している。企業研修において、JR西日本、Siemens Healthineers(シーメンスヘルスケア)、日立製作所などの実績がある。イベント登壇はソフトバンク、特許庁、マクニカ、HEROZを含めて多数。記事連載はITmedia NEWS、ASCII STARTUP、Business Insider Japan、エンジニアtypeがある。解説動画として地方創生カレッジ(内閣府)、NewsPicks Learningに出演。東京大学と武蔵野大学にて、特別講義を実施している。著書に『データ分析の大学』(エムディーエヌコーポレーション)、共著書に『これからのデータサイエンスビジネス』(同)、『AI・データ分析プロジェクトのすべて』(技術評論社)、がある。

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