売上増を目指すならパワハラ上司をどうにかしろ 「当たりのキツイ上司」への対応が最優先課題に

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ただ、そうやって指導しても改まらない人もいます。

その場合は、部下と関わらせないポジションにつけるのも1つの手です。

例えば、上司や同期のみと取り組む仕事に従事させる、1人で取り組む仕事に従事させるなどです。

プライドを守りつつ、ラインから外す

ある機械メーカーでは、社内でも一番の技術を持ったベテラン社員A氏の部下への当たりがきつく、過去に複数人の部下が辞めていました。A氏の頑固さを考えると、その当たりのきつさを直すことは無理だろうと会社は判断しました。

そこでA氏に「あなたの技術力は社内で一番なので、その技術力を生かした仕事に専念してもらいたい」と伝え、製造ラインから外れてもらい、「特別技術職」という役職を与えました。そして、少し昇給し、難しい修理を専門的に担当してもらいました。

製造ラインから外れ、1人で黙々と修理を担当することになったため、A氏の部下はいなくなり、離職者が出ることもなくなりました。

また、A氏も技術の高さが評価されて特別な肩書が与えられ、昇給もし、難しい仕事を優先的に担当できているため、意欲的に業務に取り組んでくれています。

こういった取り組みによって、当たりのきつい上司から部下を守ることができます。

その際にはこの事例のように、当たりがきつい上司にも気持ちよく働いてもらうための配慮を忘れないようにしてください。

人口が減少していく日本において、会社が業績を伸ばしていくためには、人の確保が今後ますます重要になり、離職率が業績に直結するようになるでしょう。

そのため、人が根付いて育つ状況を作れるかどうかが勝負だと言えます。

ぜひそういった組織作りを目指していただければと思います。

藤田 耕司 経営心理士、税理士、心理カウンセラー

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ふじた こうじ / Koji Fujita

一般社団法人日本経営心理士協会代表理事、公認会計士、税理士、心理カウンセラー。これまで1200件超の経営相談を受け、心理学と会計を活用した経営改善を行う。その経験から経営者の心理、部下の心理、顧客の心理を分析し、経営心理学として体系化することで経営改善の成果を高める。また、経営心理学を学ぶ「経営心理士」の資格を創設。経営心理士講座の受講生はのべ5000名を超え、その内容は大手企業や省庁でも導入される。著書に『リーダーのための経営心理学』(日本経済新聞出版社 日本、台湾、韓国の3カ国で出版)、『経営参謀としての士業戦略』(日本能率協会マネジメントセンター)。

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