"期待"の女性管理職が次々辞めてしまう「なぜ」 真の女性活躍のために必要な「3つ」の取り組み
さらに、せっかく管理職になった女性たちが相次いで退職する企業もあるというのだから驚きだ。法律が整備され、表面的には女性の活躍が進んでいるように見えるのに、なぜ苦労して管理職にもなった女性たちは辞めてしまうのか?
過剰な期待と過少なサポート
女性管理職が退職してしまう要因は主に3つあると考えられる。
まず第一に、女性管理職が直面する問題で最も多いのは「期待とサポートのアンバランスさ」だ。
「男性にはない、女性ならではのマネジャーになってくれよ!」
と上司から過剰な期待を寄せられたり、ひどい場合は会社のアピール材料に使われたりする。
「わが社が他社と違うのは、女性社員が生き生きと働いていることだ。大幅に増やした女性管理職の役割がとても大きい」
学生向けの会社説明会で社長がこうアピールすると、人事部部長に抜擢された女性管理職は、
「この場から消えたい」
と心底思ったそうだ。
課長を2年しか経験していないのに部長に大抜擢され、周囲からの嫉妬ややっかみを感じながら過剰に期待されることは想像以上のストレスだった。
しかもサポートは皆無。
男性の管理職たちは経営陣によく飲みに連れていかれたが、そういう場への声はほとんどかからない。「相談に乗ってほしい」と専務に持ち掛けても、
「俺に聞いてもわかんないから」
と逃げられる。
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