残暑の体調不良は「歯茎」の色変化でわかる ピンク色のはずが、赤くなったら要注意

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「歯茎の変化は、比較的短期間でも症状として現われます。たとえば、夏場の熱中症予防の水分補給で、甘い糖質の入った飲料を知らぬ間にたくさん飲んでいる人がいます。スポーツドリンクなどにも糖質が含まれるからです。体内では糖質(ブドウ糖)を分解するときにビタミンBや亜鉛を使うため、それらが不足すると体調不良に結びつきます。その結果、歯茎も真っ赤になるのです」(塚原院長)

常在菌バランスが崩れると疲れやすくなる

ビタミンBや亜鉛が不足すると細胞のエネルギー効率が悪くなり、乳酸という疲労に関係した物質も体内にたまりやすくなる。汗をかいたときにもビタミンBは失われるため、夏場に比較的食べやすい炭水化物に偏った食事をしていると疲れやくなるのだ。同時に、ビタミンBや亜鉛の不足によって歯茎の粘膜も正常に保てなくなる。それが「歯茎の赤い状態」として現われるという。

「歯茎が赤いときには、口の中の常在菌バランスも崩れています。このとき増えやすいのが、歯茎や歯の骨にダメージを与える『レッドコンプレックス』という悪い菌です。腸内細菌のように、口の中の常在菌バランスが保たれていると増えないのですが、崩れると増えるのです。レッドコンプレックスは4種類あっていずれも歯周病の原因となります」(同)

歯周病は、歯と歯茎の間で、レッドコンプレックスが増殖を繰り返すことで引き起こされる。歯茎の炎症が特徴だが、症状が進行すると歯を支える骨を溶かし、歯が抜ける原因になる病気だ。厚生労働省の「平成23年歯科疾患実態調査」を見ると、歯周病の疑いがある人は、20代から増え始めている。

「レッドコンプレックスのひとつポルフィロモナス・ジンジバリスは、歯周病だけでなく呼吸器の病気をはじめ、心筋梗塞といった心臓病、糖尿病などと深い関係があることがわかっています。歯周病は、長い時間をかけて歯茎や歯の骨にダメージを与えます。その間に、菌が体内に気道や血液を通して侵入することで、病気との負の連鎖につながるのです。体調が優れずに歯茎が赤くなったら放置しないようにしましょう。その段階で口の中も、体調も、整えるように心掛けていただきたいと思います」(同)

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