社会人の「学び直し」学生時代との大きな違い4つ 勉強すべき分野は「2つの目的」が重なる領域だ

✎ 1〜 ✎ 327 ✎ 328 ✎ 329 ✎ 330
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

尚、言うまでもないが勉強に費やす時間は社会人としての基礎体力を創る20代が一番多くあるべきであり、以降徐々に減らしていくべきだし、そのように勉強や学びの要諦を「時間という物量から質」へと変えていけるように若いうちから勉強や学びを当然のこととして捉え行動するべきなのだ。

人生のクオリティーを上げよう

さて、社会人の勉強や学びのもう一つの分野である人生のクオリティーを上げるための分野においてはどうだろうか。

この分野は前者のキャリアの向上を図る分野と違い、緊急性はなく、あくまでも自分の余裕に応じて、ということになる。

したがって、どちらを優先するかは前者を優先すべし、ということになるので、理論的にはある程度年齢とキャリアを重ねてから、ということになるので、20代など若い頃は勉強におけるその比重を少なく、以降徐々に増やす、ということになろう。

人生のクオリティーを上げる、という位だからその対象に決まりはないし、自分の興味の中で、ということであるが、敢えて言うならば教養や趣味の分野、ということになる。

文学、アート、音楽、ワイン、美食、と分野は何でも良いのだが、ヒトとしての深みや視野を広げるようなものが理想だ。

やはり仕事一辺倒だと人生はおろかヒトとしてバランスが悪い、ということにもなりかねないので、人生のいずれかのタイミングではそういった人生のクオリティーを上げるための分野の学びを開始するべきなのだ。

逆に言うと例えば40代にもなってその分野のことを何もしていない、というのであれば強い危機感を覚えるべきだろう。

それらはもちろん自分の人生をより豊かにするだけではなく、人間力の形成などを通じて仕事や人間関係などにもプラスの影響を及ぼすことは言うまでもない。

むしろ退職後や老後を考えた際には、そういった分野における教養や興味そのものがより大切だったりもする。

仕事がなくなればやることがない、みたいな状態を避けるためにもやはりそういった「先行投資」や種まきは大切なのだ。長い人生において、学び続ける姿勢と自分自身のアップデートは永遠のテーマだ。

だからこそ、日常生活におけるルーチン化などを通じて、「学ぶことが普通」という状態を早く形作ることが求められる。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事