38歳"人生の起伏"を経て「心整える」ひとり暮らし 40代に向けて再構築「自分で自分の機嫌を取る」

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「千葉県市川市というのは、都心からの距離感がちょうどいいんです。今の会社はほとんどリモートワークなので、都心に住む必要性は感じません。でも都心のカルチャーにアクセスしたり、友達と会ったりすることは大事にしたい。

今住んでいるところは、時折都心に出る分にはまったく問題ない距離感のうえ、家賃も月7万5000円程と手頃なので、助かっています。それに図書館が近くにあることも、嬉しいですね」

リモートワークが主な場合と、通勤があり日中は部屋にいない場合では、部屋選びのポイントが変わってくる。リモートワーク中心の暮らしでは、仕事をする部屋の広さや日当たりといった快適性が重視される。一方で周辺環境については、オフタイムを充実させられるかどうかが選択のポイントになることが多い。

小さくとも、純度高く好きなことをする

鈴木さんの場合は、特にアート関係の情報へのアクセスの良さを重視している。

本棚の様子
美術に関わる本は、ポッドキャストの資料でもある(撮影:梅谷秀司)

「実は個人的なプロジェクトとして、友人のデザイナーとアートについて語り合う『アートのミーム』というポッドキャスト番組を作っています。会社でも編集業務をしていますが、ポッドキャストは自分のやりたいことを自由に表現する場所として大切にしています。

仕事が終わった夜9時以降は、ポッドキャストの台本を書いたり、パートナーと打ち合わせをしたり。休日は都心の美術館に行ったり、近所の図書館で調べものをしたりと、このところいつも番組のことを考えていますね」

40代を迎えようとしている今、彼は自由な心と社会的な立場を両立するバランスを模索するための、新たな挑戦に取り組んでいる。

ポットキャストを配信している机
ポッドキャストの配信も部屋から。仕事机はオフタイムには配信システムになる(撮影:梅谷秀司)

「今のところポッドキャストで収益化できているというわけではないですし、仕事にしても、僕より上を行っている人は大勢いるでしょう。上を見たらきりがないし、下を見てもきりがない。

でも僕はそのなかで、自分で自分の機嫌を取って生きていく方法を探していきます。今はそれができていると思いますし、それだけでなく、これから40代に向けて、さらに良い方向に進んでいける予感がするんです」

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