「ミャンマー人は有能」日本企業が太鼓判を押す訳 政情不安の中でも高い日本語熱、将来の国づくりに貢献

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同時に行われたミニセミナーでは、「深刻な人材確保は海外人材の活用で! 今注目されるミャンマー人材とは」というタイトルで、筆者が話をしました。40人の予定が100人を上回る人が参加するなど、注目度の高さがうかがえました。

関係者によると、日本語学校などの教育機関や企業で働くミャンマー人の評判は非常に高く、実際にミャンマー人を採用したいが、ミャンマーの情勢が不安定なことが心配となり、相談に来た人が多かったようです。大阪産業局の関係者とともに、ミャンマー人材への期待の高さに驚かされた1日でした。 

2024年8月6日には、大阪商工会議所主催の「ミャンマー人材活用セミナー」にも登壇しました。完全オフラインでのセミナーにもかかわらず、定員100人に対して締め切り前にすでに満席に。当日の実際の来場者は80人以上となりました。

ミャンマー人採用への関心が高い関西

ミャンマー人を実際に受け入れている企業の担当者として登壇した、大阪銘板株式会社の小泉八朗・取締役兼常務執行役員は、ミャンマー人を受け入れるに至った経緯をこう紹介しました。

「当初はベトナム人を採用していましたが、ベトナム人を採用する企業が日本全国で増えた結果、優秀な人材が全国に分散し、日本語を話せる人材を採用することが難しくなってきました。現場からは『日本語が通じず、仕事にならない。何とかしてほしい』という声が上がってきたため、2017年頃から、日本語が話せる優秀なミャンマー人に採用を切り替えていきました」 

 

JICAが発表した2022年3月の「2030/40年の外国人との共生社会の実現に向けた取り組み調査・研究報告書」によれば、1人当たりGDPが3500ドルまでは経済水準の上昇に伴い出移民率(送り出し圧力)が上昇し、3500ドルを超えると出移民率が低下するという調査結果が報告されています。

技能実習生でいえば、1980年代から中国が、2010年代にはベトナムが主流となっていきましたが、いずれも来日当初は非常に評判がよかったものの、自国の経済発展とともに、日本語を話せる優秀な人材の採用が次第に難しくなっていきました。

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