「ミャンマー人は有能」日本企業が太鼓判を押す訳 政情不安の中でも高い日本語熱、将来の国づくりに貢献

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現在、「ポストベトナム」と言われているミャンマー人の評判は非常によいですが、同じ道を歩むことが容易に想像できます。ミャンマーの場合、経済発展とともに緩やかに進むのではなく、政変によって急激な変化が起きているため、そのスピードはさらに速くなりそうです。

2024年9月2日付の日本経済新聞は、2023年に失踪した技能実習生の数は9753人と過去最多だったと報じました。失踪した技能実習生を国別に見ると、最多はベトナムの5481人、次いでミャンマーの1765人で、ミャンマー人は前年の2.9倍に急増しています。

沖縄県内を中心にミャンマー人技能実習生を受け入れているハロージャパン協同組合の島袋善徳代表は、沖縄県内でも複数のミャンマー人の失踪事例が出ていると打ち明けます。

能力により人材の二極化が進む

それでも、全体としては「まじめでよく働き、他国の人材よりも日本語ができるというのが定評で、かつてのあいさつ程度の日本語力で来日して作業だけをしているというイメージからがらりと変わった」と述べました。

ミャンマー人材の二極化は今後さらに進むと予想されます。たんに「日本に行きたい」「日本語が話せる」人材と「ミャンマー人を採用したい」企業をマッチングするだけでなく、日本という環境や地域ごとの特性に適応し、正しく生活し、働ける素養を持つ人材かどうかを、来日前により厳密に選別することが今後いっそう求められるでしょう。

2024年9月、2025年4月の入学に備えてミャンマーで学生面接を行ったステップワールド日本語学院(沖縄県)の仲筋副校長は、「今回の面接では、昨年に比べて想定しているレベルに達した学生が集まらず、面接に至った学生が少なかったが5人が合格した」そうです。

また、以前の面接(徴兵の開始前)と比べて、日本に留学したいというよりもミャンマーから出たいといった、目的の曖昧な学生が多く、学歴や年齢も幅広い層からの申し込みがあったとのことです。

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