異例ずくめの「総裁選」が映す自民党の崖っぷち感 まるで大相撲の巡業並み?長期決戦の舞台裏

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――ただそこから50年間はアップデートされていない?

仕組みはだいぶ変わっている。国会議員票と党員票の割合とか。今回は半々だが、これはすごいことだ。

――その比率は誰が決めているんですか?

これは党内で議論する。2013年の石破幹事長時代には総裁選から党員の票数が大幅に増え、2015 年から国会議員と同数になった。これにはそれなりに民意を反映させようという思惑があるのだろう。

政治と金も問題をかなり深刻に捉えている

――討論会などもいつも以上にやっているという話がありましたが、結構必死になっている感じなのでしょうか。

多くの討論会が行われていて、そのほとんどが動画で視聴できるようになっているのは、自民党がそれだけ政治と金の問題が深刻で、次回の選挙で負けると思っていた証だ。だから何とか出直しを図ろうとしているのだろう。実際、は初めてだ。自民党は次の選挙への環境づくりを進めているとも言える。

ただ一方で、これだけ長くやることによって、受け答えが安定している候補者や議論が弱い候補者が見えてきている。世間に晒されるというのは大きな試練だ。

――そうですよね。ダメなところも見えてしまう。

候補者はみんな政策やビジョンを用意してきて、ベストを尽くしてやっている。総裁選の場合は知名度を上げられるし、成長もするという点で、何度も討論会に出るのは政治家にとっていいことだらけだろう。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事