異例ずくめの「総裁選」が映す自民党の崖っぷち感 まるで大相撲の巡業並み?長期決戦の舞台裏

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――今回、事実上派閥がなくなりましたが、この影響は。

これはすごい影響だ。今までなこんなことがなかったから、議員たちはみんなかなり自由にやっている。だから今後、これまでの派閥とは違う新しいグループができる可能性がある。

例えば、今回小林氏を支持している人たちは政界では若手と言われる40代、50代が中心。この人たちはもともと派閥が違う人たちが多いが、小林氏を応援するという絆で結ばれている。

政治家になるような人たちが、自由に動くというのは、どういうことなのか。みんな勝手なことをするわけだ(笑)。今回、生き生きとしている感じをもし受けているのだとすれば、今回はかなり議員たちが、自由にやっているということだろう。

決選投票前の空気はなかなか異様

――今回の総裁選は1回目の投票で誰かが過半数を取るのは考えにくく、決選投票になるのは確実とみられます。決選投票では何がポイントとなるでしょうか。

決選投票のカギは議員票だ。もっと言うと、麻生太郎元首相、岸田文雄首相、菅義偉前首相の「キングメーカー」たちが最後に圧力をかけてくる。決選投票までの間に時間があり、みんな同じ会場にいるのでにらみつけたりとかして、圧力をかける。

――すごそうですね。

もっとも、彼らは決選投票までもつれ込むことを見越して、早い段階から「決選投票では○○候補に」といった根回しを水面下で済ませている。そのうえで、決戦投票が行われ、会場で「お前、わかっているよな?」と睨みをきかせたりする。

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