9月20日に出馬会見、進次郎氏にささやかれる「小泉首相誕生・即解散」説の知られざる深層

小泉進次郎農林水産相は9月17日、石破茂首相と官邸で面会し、10月4日に予定されている自民党総裁選挙に出馬する意向を伝えた。その後、記者団に囲まれた小泉氏は「地方経済、防災庁、農政をしっかりと引き継ぐ」と石破路線の継承を明言した。
すでに茂木敏充前幹事長は10日に、小林鷹之元経済安全保障担当相は16日に出馬会見を済ませている。林芳正官房長官は18日に会見を行い、高市早苗前経済安保相も19日に会見を調整中だ。
決選投票に残れば勝機は十分だが…
20日に会見予定の進次郎氏は最有力とみられているが、油断は禁物だ。昨年9月の総裁選では、議員票で9人の候補者の中でも最多の75票を獲得したものの、党員票が61票と振るわず、決選投票に残れなかった。
だが今回は、加藤勝信財務相を選対本部長に選任。前回の総裁選で議員票22票と党員票8票を得た河野太郎氏も、同じ神奈川県連所属というよしみで協力を得られるかもしれない。
9月11日と12日に行われた共同通信の世論調査では、自民党支持層の36.0%が次の総裁にふさわしいのは進次郎氏だと回答。2位の高市氏の15.7%を大きく引き離している。
決選投票に残れば、勝機は十分。戦後最年少の総理大臣が誕生することになるが、懸念がないわけではない。「進次郎氏の答弁能力に不安がある」との声も少なくないからだ。
にもかかわらず、自民党は進次郎氏に国民的人気を期待せざるをえない。その人気は首相就任時にピークとなり、直後の“ハネムーン期間”に衆院選を行えば、過半数に足りない与党はいくらかの議席を回復できるだろう。
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