自民総裁選は｢小泉進次郎vs.小林鷹之｣の構図か 11人が立候補の意向を明らかにし大混戦に

混戦模様の自民党総裁選。ともに40歳代の小泉進次郎氏と小林鷹之氏のどちらがレースを制するか。

8月19日、小林鷹之前経済安全保障担当相は記者会見を開き、自民党総裁選への立候補で初名乗りを上げた （写真：時事）

9月12日告示・27日投開票の自民党総裁選挙はこれまでに類例のないものになる。

すべての起点は、岸田文雄首相がお盆休みの真っただ中、8月14日午前に行った記者会見で総裁選に立候補しないと言明したことにある。筆者を含め永田町ウォッチャーの過半がまったく予想していなかった退陣表明だった。

岸田氏は何が契機となり、いつ総裁選不出馬を決断したのかを探る。検証して行き着いたのは、やはり首相最側近の木原誠二自民党幹事長代理（54・衆院当選5回、財務省出身）の存在だった。

NHKの首相動静によると、岸田氏は記者会見の前夜、〈19：52東京・丸の内のパレスホテル東京着。日本料理店「和田倉」で秘書官と夕食〉を取ったとされる。

事実でないとは言わないが、肝心な一点が隠されている。確かに、岸田氏は同時刻に首相官邸から嶋田隆首相首席秘書官と逢阪貴士首相事務秘書官を伴いパレスホテルを訪れ、「和田倉」に入店した。そこには木原氏が待機しており、逢阪氏はあいさつもそこそこに退出。

すなわち、岸田、木原、嶋田3氏は食事を取りながら翌日午前の退陣会見の段取り確認と草稿の最終チェックを行ったのだ。ちなみに木原氏は14日早朝にも首相公邸を訪れている。最後の詰めだ。

首相直轄の「隠密集団」が存在した