自民党総裁選に向け、齋藤健経産相や小林鷹之前経済安保相への待望論が高まる。最新の動向を探る。
今や「ポスト岸田」候補の一人に数えられる齋藤健経済産業相(衆議院当選5回、無派閥・65)。同氏を含む次期自民党総裁候補に名を連ねる何人かの動向を6月23日の第213回通常国会閉会前後にさかのぼって見る。
齋藤氏は同月25日、米ワシントンに向けて発った。ミッションは2つ。まずバイデン政権きってのタフネゴシエーターとされるジーナ・レモンド商務長官との厳しい交渉だ。日本、アメリカ、オランダは中国製半導体の輸出管理をめぐる共同戦線構築に向かうが、必ずしも一枚岩ではない。日本の対中貿易依存は高く、中国はそこを突く。齋藤、レモンド両氏は中国に向き合うにもテクニックを駆使するなどその連携ぶりの評価は高い。
2つ目のミッションは、26日に行われた日米韓商務・産業相会合への参加。齋藤経産相、レモンド商務長官、安德根産業通商資源部長官が初めて一堂に会したのは昨年8月の米キャンプデービッドにおける日米韓首脳会談での合意によるものだ。日米韓3カ国の緊密連携はあらゆる領域で進む。
「酷暑乗り切り緊急支援」の説明も
28日夕、帰国した齋藤氏はその足で経産省に向かった。岸田文雄首相はその1週間前に突然、与党要路や関係省庁への事前の根回しなしで「酷暑乗り切り緊急支援」を発表した。所管大臣の齋藤氏は電気・ガス料金への補助支援を会見で表明させられた。
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