
足元の業績のみならず、有望な新薬候補があるかなど、先を見通す力がカギとなる。真の「買い」はどこか。
製薬業界はかつて、株式市場で「ディフェンシブ(守り)関連セクター」であると認識されていた。景気が悪化しても、病気になれば薬は飲むから、というわけだ。
だが現在は、ディフェンシブとはとてもいえない。薬の開発には多額の資金が必要で、新薬のシーズ(種)を見つけても製造販売承認までたどり着く確率は低い。苦労して販売にこぎ着けても、特許が切れれば後発医薬品が雪崩を打って参入してくる。
優勝劣敗が鮮明になりそう
一方、有望な開発パイプライン(新薬候補)が豊富な企業は、新薬投入を継続的に行い、好業績を維持できるケースが多い。
その点、がん領域に特化した戦略をとる第一三共、抗体医薬品で国内トップの中外製薬は豊富なパイプラインを有する。武田薬品工業は配当利回りが高く、2024年3月期は1株利益が92円なのに対し、188円を配当した(配当性向204%)。ただ、パイプラインを比較すると前述の2社が魅力的に見える。今後は、大手メーカーの優勝劣敗が鮮明になりそうだ。
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