アステラ製薬の岡村直樹社長・CEOに聞く経営計画の進捗具合。
国際化を進め、巨額買収を仕掛けた王者・武田薬品が苦戦する一方、中外製薬は創薬力を磨き時価総額で国内トップに立つ。本特集では、明暗分かれる国内製薬企業の今を追った。
──2021年度から始まった5カ年の経営計画の進捗具合をどうみていますか。
最終年度である25年度に前立腺がん治療薬と重点戦略製品の合計で1兆2000億円売るという目標は達成できそうだ。重点戦略製品だけでは5000億円を目標にしているが、膀胱がん薬などの伸び次第で上振れもありうる。
いくつか誤算もあった。減損損失などを除外したコア営業利益率は25年度に30%以上の計画だが、利益率の高い主力製品2つで予想外に早く後発薬の参入があった。23年度は11%台まで落ちてしまったが、25年度には20%以上に戻したい。
30年度に現在開発中の新薬候補で5000億円売り上げるのが目標だが、たぶん可能性は限りなくゼロに近いだろう。期待していた難聴治療薬など複数が開発中止になり、開発は計画より遅れている。
失敗だったと判断するのは時期尚早
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