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武田薬品、巨額買収の裏で衰退した「創薬力」 「ウェバー以前」から現場に起きていた"異変"

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グローバル化のひずみ──。10年以上前から、研究開発の現場は変わっていった。

武田薬品の本社ビル
(撮影:今井康一)

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国際化を進め、巨額買収を仕掛けた王者・武田薬品が苦戦する一方、中外製薬は創薬力を磨き時価総額で国内トップに立つ。本特集では、明暗分かれる国内製薬企業の今を追った。

武田薬品工業はかつて、抗潰瘍薬「タケプロン」や前立腺がん薬「リュープリン」など、画期的な医薬品を自社の研究所から複数生み出してきた。それが今や、業界内から研究開発力の凋落ぶりを憂える声が上がっている。

5月の決算説明会でクリストフ・ウェバーCEOは年間1400億円をかけ構造改革を行うと発表した。主な目的は、研究開発品目の取捨選択や開発領域ごとに重複している機能の集約。開発初期段階にあるプロジェクトを絞り込み、製品化に近いものに投資を集中させていく。

日米で研究開発人員を削減

武田の主要な研究開発拠点は日米に3カ所ある。世界の製薬企業が拠点を置く米マサチューセッツ州ボストンと、カリフォルニア州サンディエゴ、そして神奈川県藤沢市の湘南だ。

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