「罰ゲーム化する管理職」にZ世代は何を思うのか 脱ブラックが進む職場でブラックに働く管理職

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舟津:お話を聞いていると「配属ガチャ」という言葉が流行るのも、なんとなく理解できます。つまり、配属というのは不透明なルールの中で運用されているゲームなのに「公平ですよ感」を出そうとするから、運だって言わないとやってられないところがあるのかなと。本質は、理不尽な不透明さのほうにあるのかもしれませんね。「会社が勝手に決めてます」とか「あなたの意思とか知りません」って言ったほうがわかりやすいし、納得できるということすらあるかもしれない。

ただ見方を変えると、中途半端だとしてもみなさんの希望を聞こうとしているという点においては、会社側が気を遣っているとも言えますね。実際、ここ最近は若手に対して気遣う傾向が強まっているように思いますが、いかがでしょうか。

会社側に気を遣われていると感じるか

田川:それはすごく感じます。実は、もらったばかりの社用PCを電車の中に置き忘れてしまったことがあって。まだ初期設定もしてなかったので、何とかお客さんに迷惑はかからなかったんですけど。時代が違えば一発アウトくらいのことを起こしたのに、部長や局長も「次から気をつけようね」とすごくやさしく注意されるだけで、逆に申し訳なかったです。

舟津:たしかにそれって、いわゆる始末書であったり、ものすごく怒られそうなことかもしれないけど、怒られないと。かなり気を遣われていることを示す事例ではありますね。崎山さんはいかがですか。

崎山:そうですね。僕も気を遣われているというか、警戒されているのはすごく感じます。たとえば、研修期間中は日報を書く必要があって、チューターからフィードバックがあるんですが、「この言い回し、きつくないかな?」と聞かれたんです。

あと、部長と話す機会があって、「本当は飲みに誘いたい。でも、今の時代は言えないから誘ってほしい」と言われました。僕としては、誘われることは嬉しいんですが、かなり警戒されているなとは思います。

木下:私もめちゃくちゃ気を遣われていると思います。私は本当に仕事ができなくて困っているんですけど、「しょうがないね」で済んでいるというか、全然怒られないです。ただ、私は打たれ弱い部分があると思っているので、いざ怒られると、嫌だなとは思います。

舟津:なるほど。たしかに大事に扱われているし、きつく当たられるのは嫌ではあるから、それはそれでいいかなという気もしてると。他のお二方は今の状況をどう思われますか。

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