12月1日から、2013年春入社を目指す大学生の就職活動が始まった。経団連の倫理憲章が見直され、例年に比べ2カ月遅れのスタートとなったが、楽天リサーチの調査によると、人事担当者の4割弱が影響ありと答えるなど、企業側にも戸惑いが広がっている。この調査は11月上旬、国内人事担当者800人を対象としてインターネットで行われた。
新卒採用の広報開始が10月から12月になったことについて、人事担当者の6.6%が「非常に影響がある」と回答。「やや影響がある」「影響がある」と合わせて、37.3%が影響ありと答えている。
影響があると回答した人にどのような影響があると思うかを聞いたところ、「企業の広報活動期間が短縮する」がトップで57.0%(複数回答)。以下、「学生の企業理解度が下がる」「例年よりもいい人材が確保できない」と続き、「例年よりいい人材が確保できる」「応募者が増える」は1ケタ台にとどまっている。
学生の意識についての質問では、「特に変化は見られない」は18.0%。「就職活動に不安を感じる人が増えた」が29.7%となったほか、「就職に対する意識に学生間で差が見られるようになった」「大手志向が強くなった」「エントリー数が増えた」との回答が上位に並んだ(複数回答)。リーマン危機後、厳しい就職戦線が続く中、企業の人事担当者も学生の意識の変化を肌身で感じているようだ。
(『東洋経済 統計月報』編集部 =週刊東洋経済2011年12月17日号)
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