思考力で解ける!「東大の入試」を解いてみよう シャッター通り商店街が増えているのはなぜか

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しかし、今はどうでしょうか? 商店街が栄えていた時代に比べると、自家用車を保有している人はかなり増えました。

商店街での買い物は、いろんなお店で商品を買った後に、電車に乗って(または徒歩で)家まで荷物を運ばなければならないので、持ち運びが大変ですよね。

その点、自動車だと大量の荷物が運べるので、楽に買い物ができます。ファミリー層にとっては、日用品や食料品をまとめて買うことができるため、自動車を使ってスーパーにいくほうが楽でしょう。また同じチェーンであれば、他の地域の店舗でも使えるポイントも貯まるので便利ですよね。

「1 なぜ、地域の商店街はもともと人気だったのか?」

→「駅前にあり、人の往来が多かったから」

「2 なぜ、地域の商店街の人気がなくなってしまったのか?どんな要因に拠るものなのか?」

→「電車ではなく車による移動が増えて、車で利用しやすい店舗のほうに客層を奪われたから」

というように考えることができるわけですね。

思考を整理してから語群に注目

そう考えて語群を見ると、まず「駐車場」と「モータリゼーション」という言葉があります。スーパーマーケットには駐車場があるため、その駐車場を使えば荷物を運ぶことが容易であるということを示すためのキーワードだと考えられます。

逆に「商店街」は、駅からの客を想定しているため、駐車場がなかったり、遠くにある場合もあります。これも商店街の人気がなくなってしまった要因の1つかもしれません。

次の「モータリゼーション」は知識が必要な言葉です。多くの人が、自家用車を持ち、日常生活において車を使う機会が増えていることを指します。駅が交通の拠点だった時代から、車を利用する頻度が増えたことで、商店街の利用者が減ったということを示すためのキーワードだと考えられます。

実はもう1つ、語群の中から使えるワードがあります。それが「ロードサイド」です。イオンモールが代表例ですが、通行量の多い郊外の幹線道路沿いに、大きな駐車場を完備して集客を行っている店舗のことを指します。ここが人気になればなるほど、商店街の利用者が減っていくと考えることができます。

「モータリゼーションの発展で、自家用車で駐車場を備えた郊外のロードサイドショップまで行き、買い物する客層が増えたため。」

というのが1つの解答例として考えられると思います。

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