思考力で解ける!「東大の入試」を解いてみよう シャッター通り商店街が増えているのはなぜか

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われわれは全国の中学・高校で、「アカデミックマインド育成講座」と呼ぶ授業を行っており、こうした思考力を問う問題の対策法を研究しています。今回の問題も、実は頭の使い方を知っていれば解ける問題なのです。

まず、この問題は「閉鎖された店舗が中心商店街で増加している地理的要因」を述べるものです。この「増加している」という言い方には注意が必要です。「増加」という言い方をしているということは、数値に「変化」が起こったことを表しています。

「何を当たり前のことを」と思うかもしれませんが、ここが今回の問題を解くうえでいちばん重要な部分なのです。

パッとこの問題を見ると、「閉鎖された店舗が増加している?人気がないって話でしょ?」と短絡的に考えてしまいがちです。でも、もともと人気がなかったら、この地域でお店を出そうと思わないはずです。それなのに、「シャッターを下ろしたまま閉鎖されるようになった」ということは、「もともとは人気だった商店街が、なんらかの要因で人気がなくなってしまった」ということを表しています。

問いを2つに分解する

つまりこの問題では、2つのことを聞いているのです。

1 なぜ、地域の商店街はもともと人気だったのか?
2 なぜ、地域の商店街の人気がなくなってしまったのか?それは、どんな要因なのか?

以上の2つです。このように問いを分解することができれば、問題に対するアプローチが容易になります。

さて、ここからは地理の知識や日常生活での経験を総動員して考える必要があります。

皆さんの家の近くに、商店街はありますか? おそらく多くの商店街は、駅から一本道のところにずらっと並んでいるのではないでしょうか。八百屋や魚屋や肉屋が並んでいて、道を歩きながら商品を購入していることと思います。

では、商店街が人気だったのはなぜなのでしょうか?おそらくは、「駅」の存在が大きいはずです。

駅は交通の拠点で、人の往来が多い。だからこそ駅前にある商店街は栄えていたと考えられます。

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