経営者SNS「セクハラ軽視発言」の本当の被害者 「セクハラなんて可愛く思える…」と発し、炎上
この発言に対して、Xユーザーからは、「セクハラ擁護、軽視ではないか」「性被害が減らない理由がわかる」といった批判が殺到し、炎上状態となった。
松本氏は、他のユーザーからの反応に「セクハラを軽視していません」「当社ではハラスメント防止規定も設けてます」などと返信しているが、「そもそもセクハラと起業家の苦難は別の問題だ」「同じ起業家でも、男性と女性では、事情も実感も異なる」といった背景もあり、反発が相次いでいる。
その後、松本氏は9月3日にネット配信番組「ABEMA Prime」へ出演し、「エグい経験」とセクハラをからめたことについて、「このような発言をしたのは失敗だった」と発言。出演後にもXで「表現が一部不適切だったのは認めます。不快な思いをさせてしまった方には申し訳なく思っています」と投稿した。
企業経営者によるSNS上での失言は、しばしば炎上のタネになる。その多くは「自らの価値観に基づく発言」が、世間とのギャップを生んでしまい、批判の対象になっている。実体験のみ、もしくは極めてサンプル数が少ないにもかかわらず、主語を大きくしてしまうことで、「常識とは異なる見解」だと捉えられてしまうのだ。今回のケースも、そのように考えている。
世間の反感を買ってでも、ビジョンを貫き通そうとする
そもそもベンチャー起業家は、性別を問わず、自信と自己顕示欲が重要だ。世間の反感を買ってでも、自らのビジョンを貫き通そうとするからこそ、資金を集めることができるし、事業をスケールアップさせる原動力にもなるだろう。
もちろん、だからと言って、当然ながら松本氏をはじめ、あらゆる起業家の発言を擁護するわけではない。ただ、起業家全体の傾向として、「我を貫いてナンボ」なイメージを持っているのは、筆者だけではないだろう。
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