「資産運用」と「投資」は異なる
2023年、政府は「資産運用立国」という政策を打ち出し、「貯蓄から投資」とのかけ声の下、新しいNISA(少額投資非課税制度)を導入した。
政府が「投資立国」ではなく「資産運用立国」を政策目標とした背景には、個人の金融資産の形成において、株式や債券を売買して儲けようとするのは邪道である、そうではなく、じっくり保有することで資産を増やしていくことが王道だとの発想がある。
そのように筆者は漏れ聞いている。この発想はきわめて正しい。
ここで、非常に大切なことを書いておく。それは「資産運用」と「投資」は異なるということだ。
一般に用いられる「投資」には「売買する」ニュアンスが強い。これに対して、「資産運用」には「売買」の意味が乏しい。むしろ長期間にわたって金融資産を保有するとの意味あいが強く込められる。


















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