生鮮品の「ネットスーパー」使ってみてわかった壁 Amazonフレッシュなど主要大手を比較してみた

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首都圏で展開されているAmazonフレッシュ(画像:公式サイトより)

今回は、そのAmazonフレッシュを含む3カ所の大手ネットスーパーを利用してみた。節約の検証のため、プライベートブランドが人気のスーパーも使ってみた。

どのネットスーパーも、通常のネットショッピングのように商品を選んでカートに入れていく方式なので、合計額を見ればいくら買っているかはすぐにわかる。セール品のコーナーはあるが、リアルスーパーのように「よりどり3品で1000円」といったまとめ買いのポップに惑わされることもない。

今日は疲れたから出来合いの総菜で済まそうかと思っても、そんな商品の扱いはないので衝動買いも控えられる。これはいい調子だ――と思ったところに、ある落とし穴があった。

ネットスーパーの存在は知っていても利用しないという人が気にするのが、送料だろう。一定の金額以上買わないと無料にならず、安くても4000~5000円以上だったりする。

わが家では1回で5000円もの食品を買うことはまずないので、今回は300~400円の送料を払うのは仕方ないと納得したのだが、もっと手前にハードルがあったのだ。送料を払うとしても、商品代金のみで2000円以上買わないと、そもそも届けてもらうことができない(最低利用金額はスーパーによって異なるが、今回使ってみた3社はどこも2000円だった)。

これは、現在の物流問題を考えれば当然だろう。モヤシ1袋を家まで届けてください、はいわかりました送料400円です、とはいかない。それではビジネスとしてうまみがないからだ。

単価の安い食品だとハードルが高くなる

通常のネット通販でも事情は同じとはいえ、そこにスーパーならではの盲点があった。スーパーの食品は生活必需品のため、たいてい単価が安い。日々の食費を抑えようとやりくりしている庶民は、1円でも安いものを探して買おうとするのが性だからだ。

デパ地下の食材なら容易に2000円を超えるかもしれないが、いつもの調子でモヤシや納豆、豆腐にちくわに――と100円以下の節約食材をどれだけ買っても、なかなか2000円に届かない。まとめ買いしようと思っても、鮮度がすぐに落ちるモヤシのような生鮮食品をどっさり買うのはムダになりそうだ。なるべく安く買いたいという節約精神の持ち主にとって、2000円の壁は案外高いと痛感した。

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