生鮮品の「ネットスーパー」使ってみてわかった壁 Amazonフレッシュなど主要大手を比較してみた

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なお、今回利用したネットスーパーでは注文当日の配達に時間制限があったが、Amazonは「ご注文から最短2時間」とある。せっかくなので頼もうとしたが、追加料金がかかるとわかり断念した。なんと合計で1000円近い配送料を払うことになりそうだったのだ。

ネットスーパーが食費節約の助けになるかどうかは、今後の物流費次第ともいえる。しかも、Amazonの他の通販と違い、「置き配」の対応はない。配達時間帯に在宅して受け取らないとキャンセルになってしまったりする。置き配や再配達に慣れっこになっている現代人にとって、それもハードルだろう。

とはいえ、都市部に居住していても、体力や健康上の理由で徒歩5分先のスーパーに行くのも難しいというシニアも増えてくるだろう。そういう層にとって、ありがたい存在になることは間違いない。

ネットならではの「提案型スーパー」に期待

食費節約のポイントは、「適量を買って使い切ること」だと言うのが筆者の持論だ。その意味では、ネットスーパーは余計な「提案型」セールスに惑わされずに済むし、冷蔵庫の在庫を見ながら事務的に注文できるので、まだ残っている食材をうっかり買ってしまうこともない。

ただ、個人的には買い物の楽しさは味わえなかった。 筆者は料理を作るのが好きで、店頭で食材を見ながらあれこれメニューを考えたいほうだ。並ぶ野菜から季節を感じたり、米がそんなに品薄なのかと驚いたり、買い物をしながら学ぶことも多い。消費者の財布のひもを緩めるのは、そんなワクワク感なのだ。

ネットスーパーは今後どんな風に進化するだろうか? 家族人数と予算を入力するとぴったり収まる組み合わせを提示したり、AIがおすすめメニューとともに食材提案をしてきたり、できることはありそうだ。ネットスーパーならではのワクワク感を、ぜひ体験してみたい。

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松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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