これとまったく同じことをやっているのが、実は世界で成功するグローバル企業の「研修」だ。
グローバル企業の社員研修「本当の狙い」は?
欧米のグローバル企業でも、社員研修を頻繁に行っているところは多い。
しかし、そこで行うのは座学で知識を学ぶこと以上に、「創業者やトップの理念を、現場の業務活動に結びつける腹落ち」を狙ったものが多いのだ。
宗教と同じように、企業も大きくなるほど、社員はさまざまな地域の現場でさまざまな業務に従事するので、「トップの語る抽象的なビジョン」とのズレを感じ、共感できなくなっていく。
「社長は偉そうに高邁なことを言っているけど、俺が毎日現場で泥臭くやっている作業と何の関係があるんだ」と思ってしまう大企業社員は多い。
だからこそ、「いや、あなたの現場の仕事は、このような意味で当社のパーパスやビジョンとしっかりつながっているんです」と腹落ちしてもらう必要がある。
そのため、海外のグローバル企業では「自社のパーパス、ビジョンと自分の日々の仕事はどうつながっているのか」を議論する研修が、半年に1度は設けられる(日本企業でこういう研修をやるところは少ないし、あったとしても頻度が低い)。
まさに、週に1度のミサや礼拝を通じて、神の教えと自分の日常生活の結びつきを「腹落ち」させる機会を作るのと、同じことをやっているのである。




















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