「宗教」と「優れた企業経営」には共通点がある
宗教と優れた企業経営に共通点はあるのか。あるとすれば、それは何なのか。
『宗教を学べば経営がわかる』では、この論点から池上彰さんと縦横無尽に語り合った。そして、「両者は本質的にほとんど変わらない」という結論に至ったのだ。
「同じ目標・信念を持つ人たちが集まり、その動機づけを持って共に行動する」という意味で、宗教と優れた経営に何ら変わりはない。
今後はさらに不確実性が高まり、複雑になり、正解のない時代となる。
この不透明な世界では、どんな人も何かしら「自分が信じる、腹落ちできる心の拠り所」を欲する。それは企業経営も同じはずだ。
その点で、よく考えれば、宗教は数千年におよぶ歴史のなかで人類が培ってきた「心の拠り所」としての、叡智の結晶だ。
だからこそ、これからは「いい意味で宗教的な企業」が求められるのだ。
そして世界の経営学では、この「腹落ちできる心の拠り所」の重要性を説明する経営理論がある。池上さんとの対談を通じてこれらの視点を結びつけることで、「新たな知見」が浮かび上がってきた。
以下、池上さんとの対談から得た、世界の経営理論とそこから見える宗教との共通性を解説したい。
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