経産省主導で始まった製油所閉鎖のドミノ

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石油元売り大手の出光興産が、50年以上の歴史を有する徳山製油所(山口県周南市)の閉鎖を決めた。2014年3月までに操業をやめ、ガソリンや灯油など燃料油の輸送中継基地とする。

国内各地に複数の製油所を構える大手元売りにとって、もはや製油所の統廃合は避けて通れない問題だ。燃料油の国内需要は過去10年間で約2割減少。国内に27カ所ある製油所の精製処理能力は実際の内需より2割以上大きく、供給過剰の構造が業界の過当競争につながっている。

今後も需要の先細りは確実だ。産業界の天然ガスへの燃料転換やエコカー普及などで、20年までにさらに3割近く減ると予測されており、「今の設備を温存したままでは、過当競争に拍車がかかり、業界全体が共倒れしかねない」(大手元売り首脳)。

国の政策も製油所の統廃合を迫っている。経済産業省は昨年、石油精製設備を持つ石油会社に対し、重質油分解装置の装備率を高めるよう数値規制を課した。同装置は、石油精製時に出る重油を再度分解し、需要が比較的底堅いガソリンなどに変える設備。その装備率を高めてエネルギーの有効利用を図る、というのが規制のうたい文句だ。

装備率を高めるには、分解装置の処理能力を増やすか、製油所自体の精製能力を減らす必要がある。が、分解装置の導入には数百億円規模の費用がかかり、経営環境の厳しい石油元売りには負担が非常に重い。となると、精製能力を減らすしかなく、「元売りの共倒れをおそれた経産省が、過剰設備の削減を急がせるために作った規制」といわれている。

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