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「2歳以下の子供マグロ」食べまくる日本人のヤバさ 大西洋では30キロ未満の漁獲が原則禁止の背景

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  • 片野 歩 Fisk Japan CEO/東京海洋大学 特任教授
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サステナビリティやSDGsの浸透が進んでいる環境下で、せっかく資源が回復傾向にあるのだから、大切に資源を増やしながら漁獲をしていこうという姿勢が各国には見られました。

特に小型魚の増枠については「アメリカやメキシコから強い懸念」が出ていました。また増枠に当たっては「0歳魚(2キロ未満)の漁獲が増えないよう努力する」という規定が設けられています。実はこの「0歳魚」をアメリカやメキシコは漁獲していません。実質的に日本に向けた規定なのです。

最終的な合意内容は、日本のみ小型魚が増枠となり、同じく未成魚を漁獲している韓国は増枠なしとなっています。これは、日本が小型魚の増枠を勝ち取ったというより、そもそも小型魚の漁獲が「成長乱獲」(成長して大きくなる前に獲ってしまい資源量が減少すること)につながってしまうと懸念する国々との、考え方の相違です。

増えたクロマグロをどう配分するか?

少しずつ増えてきたクロマグロの漁獲枠をどう配分するのか? これが大きな課題です。わが国では、マグロに限りませんが、資源管理よりも目の前の魚をたくさん獲ることに主眼が置かれるという、おかしな状態になっています。

また、国際的には水産資源は国民共有の財産(EU、ノルウェー、オーストラリアなど)となっている、もしくは行政が国民の負託を受けて管理する(アメリカ)のが主流です。一方、わが国では「無主物」となっているため、水産物の位置づけが異なっています。漁獲枠の配分においては、資源の持続性とその価値を最大限にしていくべきです。

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