妻に対して「仕事だからしょうがない」は時代遅れ 「互いへのリスペクト」が夫婦円満のポイント

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もし、「8月の終わりでよければ」とか「沖縄は無理だけど、あと1日くらい休みを増やせるかも」など、代案があるなら、それをもとにベターな方法を一緒に探ってみましょう。

「働いているほうの身にもなってくれ」というフレーズも、気になります。「働いているほうが偉い」「稼ぎが上のほうが偉い」という感覚が隠れていませんか? それは夫婦間の経済的格差を、そのまま家庭内ヒエラルキーにスライドしているということ。

家事や子育ても立派な家庭の仕事ですし、夫婦は運命共同体です。お互いが対等な立場で、協力して家庭を運営していることを忘れないようにしたいですね。

仕事も家事も大変で疲れたと言う妻に

妻 今週は、仕事も学校の三者面談もあって、ほんと大変。疲れちゃったよ。

夫 僕なんか、残業ばっかりでもっと忙しいよ。

NGワード
僕なんか、もっと忙しいよ
言いかえてみよう
大変だったね、お疲れさま

愚痴は受け止めだけでOK。ねぎらいも忘れずに

「忙しい」「疲れた」と言うときは、それに対する相手からの反応を期待しているというよりも、ただただ口に出して言いたいだけの言葉であることがほとんどです。

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それなのに、妻と競うようにして「僕なんかもっと大変だった」とアピールするのは、まったくの逆効果。どちらがより大変なのかという比較になってしまいます。

ただ愚痴りたかった妻の気持ちは宙に浮いてしまいます。それどころか、「自分アピールばっかり」と、夫に対してしらけてしまうかもしれません。

それよりも、まずは「そうか、大変だったね」と妻の愚痴を受け止めてあげましょう。それにプラスして「お疲れさま」と、ねぎらいの言葉をかけてあげられたらいいですね。

たった一言ですが、そう言ってもらえることに夫の思いやりを感じて、疲れたと愚痴りたい妻の気持ちも収まりそうです。

夫も忙しくて疲れているときは、「僕も忙しくて疲れたから、週末はふたりでのんびりしよう」と言って、ゆっくり過ごしてください。

パートナーとの関係は、日常生活はもとより、職業生活にも大きく影響します。ちょっとした言い回しで、ギスギスするのは避けたいところ。少しの配慮をもって対応することで、穏やかな関係性を育んでくださることを願っています。

世界平和は、家庭の平和から。

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大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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