グーグルの新Pixelが「日本市場」を意識した理由 コンパクトハイエンドと折りたたみで4モデルを展開

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注目は、日本市場の声を受け「小さくて高性能」なPixel 9 Proを投入した点だ。Pixel 9 Proは、スタンダードモデルであるPixel 9と同じ6.3インチの画面サイズながら、上位モデル同等の性能を備える。

グーグルのPixelシリーズ担当バイスプレジデント、ブライアン・ラコウスキ氏は「日本市場からの声を受けてProモデルを小型化した。日本のユーザーから、片手で持てる高性能なスマホが求められていることを強く認識している」と説明する。 

高性能コンパクトモデル、Pixel 9 Proは日本市場の要望を受けて開発された(筆者撮影)

実は日本の要望を積極的に取り入れるには理由がある。日本は現在、Pixelシリーズの重点販売国となっているからだ。IDCのレポートによると、グーグルの国内スマホ市場シェアは2022年の1.5%から2023年に10.7%へ拡大。対前年成長率で527%に達した。

アップル同様に独自開発のチップを搭載

新モデルでは本体の素材も一新した。グーグルがカメラバーと呼ぶ背面カメラ部の出っ張りの形状が見直されている。重量バランスについても再設計され、手に持った際の重心が安定し、持ちやすくなっている。

左からPixel 9、同Pro、XL。カメラ部のデザインはさらに個性を増した(筆者撮影)

Pixel 9シリーズでは、グーグルが独自に開発したチップセットであるGoogle Tensor G4を頭脳として搭載している。AIが必要とする高度な処理を、高速かつ効率的に実行できるよう振り切った設計なっており、カメラやGeminiなどの高度なAI機能を支える。

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