あるとき自己紹介で、不意にmaniacという単語が飛び出してきて、その強烈なインパクトに笑ってしまいました。maniacは「頭がおかしい人」というようなニュアンスなので使わないようにしましょうと言ったら、案の定、Yes, he is a maniac! と逆に盛り上がってしまいましたが…。
汚い服装で集まれ?
あるとき同僚のアメリカ人教師が、手作りの招待状を持って筆者のところに質問に来ました。なんでも、研修生が週末にホームパーティをするのに招かれたとのこと(ちなみに、ホームパーティというのも和製英語で、英語ではa house partyと言います。ただ、a house partyと言うと、映画などでよくある両親がいないときに、こども<高校生や大学生>が家に大人数の友だちを招いてするようなパーティのことですので、日本でいうホームパーティとは意味が違います)。
その教師は、一生懸命、英語で招待状を作って招いてくれたんだと喜んでいました。ただ、その中に書かれていたのが、Please wear rough clothes to the party.
「ラフな服装でパーティに来てください」という意味だったのだと思いますが、この「ラフ」というのも、実は和製英語。英語ではcasualを使って、The dress code is casual.「カジュアルな服装でお越しください」のように言います。
rough clothesと言われて、当惑しながら同僚が思いついたのが「汚い服装」や「作業着のような、汚れてもいい格好」。でも、いったい何をするパーティなのかと不安になったそう。いや、そんなはずはないと考え直して、次に思いついたのが、服の生地自体がrough「ざらざらした、もじゃもじゃした、粗い」服。モシャモシャのセーターでも着ていけばいいのか?と。でも、どうもしっくりピンと来ない。ということで筆者のところにやってきたのでした。
日本では「カジュアル」の意味で「ラフ」というのを使うと説明したら、ビックリしていました。そのパーティ、「友だちも連れて来て」と言っているから、一緒に行ってほしいと言われて、筆者もお邪魔することに。
当日、最寄りの駅で待ち合わせて行くことになり、20分も早めに着いてしまった筆者は、コーヒーショップで待っていることにして、同じパーティに参加する同僚にメールをしました。10分後、やってきた同僚が着ていたのが、よれよれのTシャツに穴の開いたジーンズ。You really have come in “rough” clothes! と言って、2人で大笑いしてしまいました。
いかがだったでしょうか。日頃何気なく使っている和製英語、この機会に再点検してみてください!
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