「豊臣兄弟!」の主役・豊臣秀長の"思慮深さ" 冷酷な兄の隣で生き残った関係性の深層

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
豊臣秀長の居城として知られる大和郡山城(写真:m.Tairam/PIXTA)
2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』で主役に据えられる豊臣秀長。冷酷無比な天下人・豊臣秀吉は、血のつながりを容易に切り捨てる非情な現実主義者でした。にもかかわらず、なぜ実弟の秀長だけは最期まで重用されたのか。『日本史の血脈』より一部抜粋のうえ、その謎に迫ります。

冷酷な秀吉が弟の秀長をなぜ殺さなかったのか

血のつながりを大切にせず、弟妹すら平気で殺してしまう冷酷な秀吉が、最期まで大事にした血縁が、2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主役にも据えられた異父弟の秀長です。

彼の存在は、秀吉にとって極めて重要なものでした。同ドラマの時代考証も担当される黒田基樹先生は、秀長について「秀吉のような人物が二人いたようなもの」と評しておられますが、私はその解釈は少し違うのではないかと考えています。

もし秀長が本当に秀吉と同じように自己主張が強い人物だったならば、容赦なく秀吉に殺されていたでしょう。秀長は非凡な人物ではありましたが、何よりも兄より一歩引いて、わきまえて振る舞うことを心得ていた。その姿勢があったからこそ、秀吉から不興を買うこともなく、生かされたのだと思います。

この視点を持つと、秀吉の妹である朝日姫の扱いも理解できます。若い頃の彼女は、佐治氏といった地方の一武将に嫁いでいました。当時の彼女は秀吉にとっては利用価値のない存在だったので、自由にされていたわけです。

次ページ朝日姫のその後の運命
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事