相手のために時間を使う「承認の力」で築く信頼 「相手の目を見る」ささいな行動一つで違い

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「自分の話を聞いてくれた」というのも、行為そのものが自分への承認行為ではあるのですが、この人はわざわざ「自分のために聞く時間をとってくれた」と感じられることが大きく影響します。

「目を見てくれる」というごく簡単な行為であっても同じです。目の前の人が、自分の目をしっかり見てくれていると、一瞬であったとしても自分に向けた時間の創出を感じるものです。

部下の話を聞く上司のイラスト
部下を気遣い、重要感を伝える(出所:『「承認(アクノレッジ)」が人を動かす』)

反対に目の前にいるのに相手が目を合わせてくれないのなら、相手はこの時間を無駄だと感じているのではないかと不安になります。自分のために時間を使ってくれているとは感じられません。

1on1を有意義なものにするために

1on1を行うというのは、まさに上司が部下を承認するために、時間をとっている行為になりえます。

1on1の冒頭で、上司が「こういうことを今日は聞きたい」「こういうことについて、君の考えを教えてほしいと思っている」と言えば、部下は、「この人は自分のために時間をとって準備をしてくれた」「これから時間を使おうとしてくれている」と思うでしょう。

逆に、上司がいきなり少し面倒くさそうな顔で、「さあ、やるか」と部下を呼びつけ、準備もしていないのがあからさまで、「何かある?」と聞いてくるような1on1ならどうでしょう。

さらに部下が答えを迷っていると、「そういえば」と上司が話を切り出し、部下にやってほしいことを一方的に伝え始める。挙げ句の果て、1on1は30分の予定なのに、10分ほど経ったところで、「この辺でいいかな、今日は」と一方的に切り上げてしまう……。

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