内閣府がひた隠す2020年度収支のカラクリ

赤字額9.4兆円から6.2兆円に「急減」のナゼ

最新の2020年度「財政見通し」では基礎的財政収支の赤字額が約3.2兆円も減少。どんな「カラクリ」があったのか(経済財政諮問会議であいさつする安倍首相、写真:共同通信)

安倍晋三内閣が閣議決定した「骨太の方針2015」では、2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化の目標を掲げた。これを受けて、7月22日に開催された経済財政諮問会議において、内閣府から「中長期の経済財政に関する試算」(以下、「中長期試算」)の改訂版が公表された。

最新試算で2020年の「赤字」が9.4兆円から6.2兆円に

内閣府の「中長期試算」の位置づけについては、「東洋経済オンライン」の本連載におけるコラム「アベノミクスで財政再建は進んでいるのか 国の試算から見える、2020年度財政目標の進捗状況」で紹介した通りだ。

今回の7月改訂における最大の注目点は、黒字にすることを目標としている2020年度の基礎的財政収支の試算がどのようになるか、である。

今年4月から6月に、基礎的財政収支黒字化の目標を達成するための具体策を集中的に審議したときに、2020年度における基礎的財政収支の試算は、9.4兆円の赤字だった。この試算は、同じ内閣府の「中長期試算」の今年2月版のものである。

この9.4兆円のうち、2017年4月に消費増税をする前提で、いくらを経済成長に伴う税の自然増収で収支改善し、いくら歳出削減するかをめぐり、さまざまな主張が展開された。最終的には、この内訳を明示はしなかったが、歳出削減の具体策を列挙するとともに、税の自然増収にも期待する形で「骨太の方針2015」はまとまった。

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