7月25日に、経済財政諮問会議が開催され、内閣府が「中長期の経済財政に関する試算」(以下、「中長期試算」)の改訂版を公表した。
「中長期試算」とは、年2回発表の「日本経済シナリオ」
「中長期試算」は、経済財政諮問会議の審議のための参考として、経済・財政・社会保障を一体的にモデル化した計量モデルを基礎にして内閣府が作成したものである。要するに、政権が講じた経済財政政策の結果、今後10年間にわたって日本経済の成長率や金利や物価や財政収支などがどうなるかを、予測的に試算するものといえる。
「中長期試算」は、毎年1月と、7月か8月に公表される。1月は内閣が来年度予算案を国会に提出した直後であり、7月か8月は来年度予算編成の端緒となる各省の概算要求を受け付ける前に予算編成方針を示すのに合わせて出す。毎年の恒例行事ともいえる。
今回7月の「中長期試算」の1つのポイントは、安倍内閣が閣議決定した2020年度の財政健全化目標の達成状況が、直近の経済情勢や政策の結果を受けてどう変わったか、である。安倍内閣は、2020年度までに国と地方を合わせた基礎的財政収支を黒字化する目標を掲げている。
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