【実験】「肉じゃが」今と昔のレシピで作った結果 ひたすら強火で料理する時短レシピはどちら?

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放送時は春で、新じゃがと新タマネギと新ニンジンを使う設定。しかし、私たちが調理したのは7月半ば。手に入らないため、通常のジャガイモとタマネギ、ニンジンを使ったので、水分量は少なめだ。その他は牛こま切れ肉、彩りにサヤエンドウを使う。

調味料は砂糖、みりん、醤油、化学調味料。これはNHKが考案した一般名称で、味の素のこと。味の素は高度経済成長期、名だたる料理家が使った。その意味でも、このレシピは当時らしい。

副菜や酒の肴の位置付けだったような味付け?

当時の『きょうの料理』で、材料は5人前である。しかし今は番組も、一般的なレシピ本でも2人前。そこで分量は単純に5分の2に減らした。出来上がった肉じゃがはご飯が進む、あるいは酒のアテになる濃いめの味になった。もう1つ作った現代のレシピと比べてジャガイモが半量と少なく、そもそも副菜や酒の肴の位置づけだったのもしれない。

調理工程は次の通り。

① ジャガイモ、ニンジンを1口大に、タマネギは8つ割りに切る。サヤエンドウは筋を取り、サッとゆでる。
② 鍋に油を熱し、牛肉を炒めて色が変わってきたら、ジャガイモ、ニンジン、タマネギを加え、十分油が回るまで炒める。
③ 砂糖、みりん、醤油、味の素を加え、ふたをする。ときどき食材を返しつつ、ジャガイモが柔らかくなるまで強火で煮る。
④ 器に盛り、サヤエンドウを散らして温かいうちにいただく。

強火で肉じゃがを作るレシピは、時短料理家として名を馳せた小林カツ代が1994年、『料理の鉄人』(フジテレビ系)で披露し、彼女の代名詞的レシピになった。その30年も前に最初のレシピで、すでに強火設定になっていたとは驚きだ。ただ、強火にするのは「新じゃがは強火で一気に煮たほうがおいしい」からで目的が異なる。

食材の水分量が少なかったこともあり、焦げ付かないようかなり頻繁に食材を混ぜた。煮物というより炒め物。とはいえ、炒め始めて完成まで20分弱とかなり短かった。

煮物というより、炒め物?(編集部撮影)
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